第14部分 (第3/5頁)

しく、しばらくは口も聞けずにいたが、そうしているうちにも、さっきから聞こえていた悖���ⅳい瑜い瑜悉菠筏�勝盲皮�俊�

「ようし、こうなったらもうしかたがない。おまえもいけ、おまえもいって戦え!」

「はっ!」

くちびるをかんで出ていく部下を見送りながら、銀仮面は老婆の怪人にたずねた。

「おい、非常口のほうはどうかきいてみろ!」

「はっ!」

怪人は卓上電話をとりあげると、

「X五號……おお、X五號だね。こちらは司令室。非常口のほうはどうか?」

怪人は二言三言、電話で話をしていたが、すぐに受話器を投げだすと、

「首領、だめです。仮面城はとえはたえ[#「とえはたえ」に傍點]にとりかこまれ、アリ一ぴき、はいだすすきはないそうです」

とまっ青になってふるえていたが、そのときだった。銀仮面がだしぬけに、あの気味の悪い笑い聲をあげたのは……。

「ふっふっふ、敵もさるもの、なかなかやりおるわい。しかし、そんなことでへこたれるようなわしじゃないぞ。わしはどうしても、ここから逃げだしてみせるぞ。たとえ、どのような犠牲をはらっても……」

「たとえ、どのような犠牲をはらっても?」

「そうじゃ、たとえ、わしの片腕といわれる、忠実な部下のいのちを犠牲にしても……」

そういったかと思うと銀仮面の目が、つるつるとした仮面の奧で、鬼火のように気味悪く光った。

司令室の悖��

さて、こちらは警官隊の一行である。

ここをせんどと抵抗する、銀仮面の部下とのあいだに、しばらく、はげしいうちあいがつづいたが、しかし不正はつねに正義の敵ではない。

正確な警官隊の射撃にあって、あるいはうたれ、あるいはとらえられ、やがてゆく手をさえぎる者は、ひとりもなくなった。

金田一耕助と等々力警部は、逃げまどう銀仮面の部下を追って、地下二階の階段をおりていったが、そのとき、とつぜん、橫のドアがひらいたかと思うと、とびだしてきたのは、二メ��去毪玀ⅳ轆餞Δ蝕竽肖饋�

「だれか! 抵抗するとうつぞ!」

等々力警部がピストルをむけると、相手は両手をふりながら、

「あ、あ、あ、あ……!」

と、奇妙な聲で叫んだ。その聲を聞くと金田一耕助は、ハッとして、相手の顔を見なおしながら、

「あ、き、きみは大野健蔵博士の助手ではないか。警部さん、うっちゃいけない。いったい、きみはどうしてこんなところにいるんだ。……と、いったところで、聞こえないのだからわかるはずがなし、香代子さん、香代子さんはいないか?」

その聲に、香代子と文彥が警官に守られて、上からおりてきたが、香代子は一目、牛丸青年のすがたを見るなり、びっくりしてそばへかけよった。そして、身ぶり手ぶりで、しばらく話をしていたが、やがて喜びに目をかがやかせて、

「警部さん、金田一先生、喜んでください。おとうさんもおじさんも、それから文彥さんのおかあさんも、みんなごぶじで、あるところにかくれていらっしゃるのだそうです。えっ、なんですって、まあ、それじゃ三太というひとも、ここにいるんですって?」

「香代子さん、香代子さん、それじゃいっときも早く、みんなのかくれているところへ、案內してくれるようにいってください

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